教室のお休みを決断した想い
教室のお休みを決断した想い
皆さんお元気にお過ごしでしょうか?
新型コロナウイルス影響下において、当教室もお休みをする決断をいたしました。
1.3月の対応について
2月末に政府から学校への休校指示があり、各教育機関が慌てて、休校への対応を取ることになりました。
学校では、お休み中の宿題を準備したり、卒業式や終業式の日程決め~準備まで…本来なら1か月かけてやることをたった数日で決めていくこととなりました。
また同業の各習い事教室でも、休会の対応や返金の対応、振替の対応に追われることとなりました。
そう言った大変な状況の中、当教室は悩んだ結果、3月は教室を通常どおり営業しようと考えました。
近隣の状況を確認したところ、まだ感染者はほとんどおらず、この地域にはそこまで影響を及ぼしていないと考えたからです。
そして学校がお休みなのを利用して、教室開放を行うこととしました。教室開放により、子ども達同士のコミュニティが広まると考えたからです。
結果として、18名の生徒が参加し、レッスン中に相談したり、ゲーム上でつながるような関係を築くことができました。
2.近隣の様子
3月末頃から、教室の近隣でも感染者が発生したという情報を耳にするようになりました。デマ情報もあったと思います。
奈良県は他府県とは違い、感染者が○○保健所管内などの表記になっており、具体的にどの市町村で発生したのか分からないような通知になっていました。
私たちの感覚としても、少しずつウイルスという見えない敵が近くまで迫ってきているのではないかという感覚になってきました。
当教室でも政府が発表していた「3密」(①換気の悪い密閉空間、②多くの人が密集、③近距離での会話や発声)に気を付け、かつマスク着用、手洗いうがい励行の厳戒態勢で、教室運営を行おうと検討しておりましたが、テレビやSNS(Twitter等)の情報を確認していると、どんどん感染者が増えてきており、不安な気持ちが募るようになってきました。
4月に入ってしばらくすると、近隣でも感染者が発生した具体的な市町村や発生地が判明するようになりました。
都市部でも感染者が急増しており、いよいよ緊急事態宣言が発令されるのでは?という状況になってきました。
そんな状況を考慮し、当教室でも4月の営業スタート日を3日後ろ倒しにし、様子を見ることにしました。
3.お休みをするかしないか
教室を開講するか、お休みにするかとても悩みました。
教室を心待ちにしていると言う子どもたちの声も聞いていたので、どんなにお休みが少なくなっても開講するべきだと考えていました。
4月の休会連絡を4/8(水)に設定し、皆さんの連絡をお待ちしていました。
そんな中、4/7(火)に都市部にのみ緊急事態宣言が発令されました。
すると、2割程度だった子どもたちのお休みが4割弱にまで増えました。
絶対休まないだろうと思っていた子や、1度も教室を休んだことのない子、4月の課題をリクエストしていた子までお休みの連絡が届きました。
4/8の晩に私たちはとても悩みました。
楽しみにしてくれている子たちのために教室を開けたいのに、楽しみにしていても来れない子がいる。
そんな矛盾が私たちに決断することをできなくしてしまいました。
そして、私たちの近くにまで迫っているウイルスが、教室内で感染拡大を起こしてしまうのではないかというリスクも考えました。
リスクを冒してでも、来れない子がいる中でも楽しみにしていくれている子たちの期待に応えるべきか決めることができませんでした。
4.出席予定だった皆さんのご家庭へお電話
悩みに悩んだ結果、私たちは出席を予定してくださっている各ご家庭へお電話することにしました。
皆さん本当に様々なご意見をお持ちでした。
・学校以外の生活だけでも、通常通りさせたい。
・レッスン中の1時間程度なら大丈夫じゃないかなと思う。
・ずっと親子一緒なので、少しでも他のお友達や先生と触れ合う時間を作ってあげたい。
・不安はあるけど、楽しみにしている。
・気にしていても仕方がない。
・学校が休みの分のストレスを発散させてあげたい。
・本当は休ませたいけど、子どもたちが絶対に行くと言っている。
・勉強する外の場所を少しでも与えてあげたい。
・あったら行かせたいが、お休みにしてもOK。
・少人数だから大丈夫だと思う。
・友達ともほとんど会っていないので、会わせてあげたい。
・ルールを厳格にした上で、絶対に開講してほしい。
・子どもたちの精神面の健康が不安なので、少しでも解消してあげたい。
・オンライン化している習い事もあるが、距離感やタイムラグがあり満足できない。
・学童に参加させているので、感染していてもおかしくないと思っている。
・病院には、PCR検査したくても、できない人がたくさん来ている。
・感染しても仕方がない、それよりも抗体を作ることが大切。
・行きたいけど、できれば少人数にしてほしいという気持ちはある。
・学校の登校日のように、レッスンの人数を半分にするなどの対応はできないか?
・YouTubeやゲーム三昧になっている状況を少しでも減らしてあげたい。
・もし開講するにしても、世間の目を気にした方が良い。休業して辛い想いをしている人もいる。
などなど、たくさんのご意見をいただきました。
また、お電話をする中で、直接「絶対行くから!」と言ってくれる子や、私たちを心配してくださる声も聞きました。
5.お休みをする決断
いただいたご意見をもとに、私たちは夜遅くまで話し合いました。
来たい子がいる、日常の振る舞いをしてあげたい。そんな想いの中で、ウイルスがすぐ近くまで迫っている状況をどう受けるべきか。
悩みに悩み抜きました。
そして私たちは、お休みにすることを決断しました。
感染が広まっている世界の国々を見ると、最初は緩やかでも、急速に拡大し、今もなお拡大を続けています。
マスクや手洗いなど普及していても、日本も他国のように急速に拡大していくのだろうと予想できます。
3月はまだ緩やかな段階でしたが、4月になり急速には拡大し始めているように感じました。
私たちのすぐ近くまで迫ってきているウイルスから子どもたちや私たちの大切な人を守ることが最優先だと考えました。
6.私たちのこれから
今回の新型コロナウイルス拡大の波は、まだまだ続くと予想しています。1年や2年続くかもしれません。
約1年3か月かけて、やっと成り立った教室運営もリセットされてしまった気持ちです。
ですが、リセットではなくリスタートと捉えて、前向きにやっていきたいと思っています。
学校がやるべきが家庭学習の推奨であるならば、私たち習い事教室がやるべきは、学校でできない勉強の家庭学習の推奨だと感じています。
そして、子ども達のストレスを発散したり、新しい遊び方を提供していきたいです。
今後は、
・子どもたちの様子(おウチ制作)の共有
・おウチ工作キットやおウチプログラミング課題の販売
・おウチでもできる図工やプログラミングの動画提供
・会議システムを通じて、他の子たちと話したりゲームをしたりして、ストレスを発散してもらう
などに、取り組んでいきます。
7.最後に
私たちが最もやるべきは、感染しないこと。感染しても広めないことだと思います。
抗体を作ることが大切だと言うお話も伺いました。
また、感染しても軽症で終わらせるために、よく睡眠を取り、適度に運動を行って健康を保つことが大切だと言うお話も伺いました。
まずは健康第一で頑張りましょう!
大変な時期にも関わらず出勤されている保護者の皆様も、決して無理なさらないでください。
そして、事業にダメージを受けている皆様も、是非一緒に耐え抜いてこの困難を乗り越えましょう!
新型コロナウイルスが終息し、みなさまとそして子どもたちと元気に会える日を心待ちにしています。
※ちなみに、終息と収束どちらが正しいか調べてみました。
収束:物事の混乱していた状態が、一旦落ち着くこと
終息:物事がひとまず完全に終わること
感染症の流行などがおさまる場合は、「終息」を使うことが適切なようです。